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プレスリリース 2006年

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アンテナ部にルネベルグレンズを採用した新型ウィンドプロファイラーレーダーを開発

2006年6月8日
住友電気工業株式会社

 住友電気工業株式会社は、電波を使って上空の風速や風向を計測するウィンドプロファイラーレーダー(以下、WPR)の新モデル「LQシリーズ」を開発しました。

 当社は、国立大学法人京都大学生存圏研究所と共同研究を行い、WPRの新モデルの開発を進めてきました。今般、アンテナユニットにルネベルグレンズを採用したことにより、当社従来のモデルと比較し、大幅なコストダウンと利便性向上を実現した新モデル「LQシリーズ」を開発し、このたび、独立行政法人海洋研究開発機構より、2セットを受注致しました。なお、同機構では、WPRをインドネシアに設置し、観測を行う計画と聞いております。

▼WPR「LQシリーズ」の主な特長は、次のとおりです。

(1)低コスト化の実現
当社の従来モデル「Lシリーズ」に比べ、同等性能の場合で約60%の価格で提供が可能です。
(2)拡張性を備えたシステム構造
直径900mmのアンテナユニットを複数組み合わせる構造を採用しており、観測高度に応じてアンテナユニットの装備数を選ぶことができます。
また、アンテナユニット単体の提供も可能となったため、システム導入後でもアンテナユニット追加により性能アップが図れます。
【標準ラインナップ】
LQ-4 アンテナユニット4個
LQ-7 アンテナユニット7個(従来モデルL-28と同等以上の性能)
LQ-13 アンテナユニット13個
(3)ランニングコストの抑制
メンテナンスが容易になるよう構造の簡素化を実現し、従来モデルよりもランニングコストを抑えることが可能となります。

 当社では、よりお客様のニーズにあった観測システムを提供することが可能になり、今後国内外の気象、環境の観測関係者や研究者への販売を進めていきます。

以上

■製品写真(WPR LQ-7)

WPR LQ-7 WPR LQ-7

■ウィンドプロファイラーレーダー

ウィンドプロファイラーレーダー

 地球を覆っている大気の中でも最下層の対流圏(〜10km)と呼ばれる領域では、地表面との摩擦や熱の放射・吸収の影響により大気運動(風向・風速)が複雑になっており、様々な気象変化をもたらします。この大気運動の観測を、マイクロ波帯の電波を用いて行うレーダーが、ウィンドプロファイラーレーダーです。標準的なタイプではアンテナの大きさが3m×3m程度で、100m刻みの高度分解能で風向・風速の三次元プロファイルをリアルタイムに表示します。

■ウィンドプロファイラーレーダーの原理

 アンテナから上空に向けて放射された電波は、大気乱流に伴う屈折率の揺らぎにより散乱されます。電波が放射されてから、散乱されて再びレーダーに戻ってくるまでの時間を測定することで、高さ(高度)の情報が得られます。また乱流は大気の流れ(風)に乗って移動するため、散乱波はドップラー効果により、風速に比例した周波数変位が生じます。この周波数変位量を測定することで、速度(風速)の情報が得られます。さらに電波の放射方向を天頂、及び東西南北の計5方向に切り替えることで、風の向き(風向)の情報が得られます。

ウィンドプロファイラーレーダー ウィンドプロファイラーレーダー

■ルネベルグレンズ

 ルネベルグレンズ:1944年にルネベルグが考案した誘電体レンズ(誘電体により電波を焦点に集めるもの)の一種で、球状誘電体の中心からの距離に応じて比誘電率を変化させることにより、あらゆる方向からの到来電波に対して均一特性のアンテナとして作用します。

ルネベルグレンズ

■LQシリーズラインアップ

ルネベルグレンズ
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